今度の不況でSI業界が悲惨な状況に陥りそうな3つの理由

釣り

  • 題名に「3つの理由」みたいに数字を入れるとアクセス数が上がると聞いた。
  • 本当かな?

本題

  • 自分がこの業界で景気後退を経験するのはこれで3度目。
  • 一回目は1990年前半のバブル崩壊後。
  • 二回目は2000年のネットバブル崩壊後。
  • 今回のは1990年前半のそれを、規模・深刻さ共に凌駕すると予想している。

理由(1): 空洞化

  • 「上流=付加価値の高い仕事」という概念は根強く、開発という「核となる」行程を安い外部に流すようになってしまった。
  • レバレッジ効果があるから収益向上につながってきた。
  • が、新たな仕事が来なくなるとレバレッジは逆転を始める。
  • つまり、外部依存率を下げつつ、利益率向上を目指すという苦痛が待っている。

→開発を忘れた人達には無理。

理由(2): 分業化

  • 1990年代初頭の情報処理試験は「二種」「一種」「特種」しかなかった。
  • 今はなんだよ...
  • 情報処理試験の中の人達に雇用機会を与えるために、この業界は無駄に細分化され、分業化が進んでしまった。
  • 情報技術ってのは、分業化による無駄をなくすためにあるんじゃなかったっけ?
  • 残ったのは、「私はOracleしかできません」みたいな専業馬鹿多数...

理由(3): 規則化

  • 専業化・分業化が進めば、その分界点での混乱を避けるためにくだらない規則が増える。
  • くだらない規則が増えれば、その周知と徹底で作業が増える。
  • SOX法だかなんだかで、内部統制のためのくだらない規則はさらに増えてしまった。

このままいくと...

  • 1990年代前半の不況に比べれば、2000年代初頭の景気後退は軽いものだった。
  • にも関わらず、2000年代初頭の景気後退では「犠牲者」は圧倒的に多かった。欝とか、自殺とか。*1
  • その背景に「空洞化」「分業化」「規則化」があるのは事実であろう。
  • そして「空洞化」「分業化」「規則化」はこの数年でさらに進んでしまった。
  • 結果、これからの景気後退では、さらにさらに大きな負荷が職場を襲うだろう。

この先生きのこるには

  • 二回の不況を見てきたけど、「生真面目で」「規則に従う」人ほど、壊れやすいように思える。
  • むしろ「ダメなときは、なにやってもダメ」と開き直るほうがいいのではなかろうか。

つまり...

  • 営業なら...「そんなに仕事取れませんってば。無理無理。」とノルマを拒否する。
  • 開発リーダなら...「そんな無理な条件でとってきた案件、開発できませんってば。無理無理。」と断る。
  • 現場は...「そんなスケジュールじゃ無理ですってば」と拒否る。

もちろん...

  • これは簡単なことではない。
  • 下手したらクビ切られる。
  • でもねー、なにやってもダメな時に身を粉にして働いて、身体や精神を壊すことほどむなしいことはないよ。
  • むしろ、こういう時だからこそ多忙な好況時にできなかった勉強や修行に力をいれるべきではなかろうか。
  • 定時に帰る。
  • 家では会社のメール読まない。
  • 仕事も持ち帰らない。
  • 家族との時間を大切にするもよし。
  • プログラミングの勉強をするもよし。
  • とにかく、無理せんことだ。
  • 張り切るのは景気回復が始まってからでよかろう。

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*1:某大手SI業者にて働く知人は「この規模のプロジェクトなら、外注先の自殺率は○%だな」みたいな冗談だか本気だかわからないことを言ってたもんだ。