なんとかしないと...

出張中の仕事先で共通しているのは「節電」。その方針は入居しているビルによりけりらしい。あるビルは消灯+空調停止。あるビルは空調は動かすが消灯。そしてどこもトイレは点灯。実際、仕事場よりもトイレの個室のほうが明るいくらい。許されるのならトイレで仕事したいくらいだ。 

いずれの場所でも聞くのは「点灯していると近隣住民からの苦情・非難がくる」という話。実際、横浜某所の職場では「ブラインドを下ろして点灯する際には、外に灯りが漏れないように羽根の角度をしっかりと調整している」ということであった。それでも灯りが漏れると「この節電時に灯りをつけるとは何事だ」という苦情がやってくるのだという。

不慣れな計画停電で需要抑制を狙っている現状だが、今の陽気ならまだ空調は我慢できる。これが真夏になったら一体どうなるのだろう。空調の存在を前提として建てられた最近のビルは窓が開かない。断熱材があるので太陽光による室内温度上昇は抑えられるが、一方でパソコンなどから発せられる熱は逃げ場がない。必然的に空調を使う事態になるだろうが、その電力を捻出するためにはどこかで電力を絞る必要がある。おそらくは一般家庭。

だが、居住区・商業区・工業区などの区画をきっちりと整備してきたわけではないので、送電網で一般家庭向けの電力を調整するのは難しいだろう。

商業・住宅などの用途を問わず、事業者規模に応じて月々の利用上限が定められ、それを越える利用については罰則的な高い料金を課すとか、その容量を越えられないブレーカーに強制的に付け替える、などの工夫をしないと「不公平感」はどんどん高まるのではなかろうか。

今の仕組みのままだと、地域社会の相互不信が足の引っ張り合いを生む負の連鎖にしかつながらないよ。