入来、薬物検査で陽性反応

毎日MSNの記事より。

入来祐作:「なぜ陽性反応示したか分からず」…意図的否定

 メッツ傘下の3Aに所属する入来祐作投手が、薬物規定違反で50試合の出場停止となった。「地下鉄シリーズで松井秀と対戦したい」と巨人時代のチームメートとの対決を心待ちにしていたが、メジャー昇格を目指す立場としては、極めて厳しい状況に追い込まれた。

 入来は「なぜ陽性反応を示したか分からない」と話し、筋肉増強剤などの意図的な摂取を否定している。しかし、栄養補助食品などにも禁止薬物が含まれていることがある。入来は日本球界でプレーしていた時から栄養補助食品を摂取していたというが、大リーグの禁止薬物について、どれほど知識があったのか。本人は「情報収集不足、勉強不足があった」と話している。

っていうことだけどさ、「甘いなぁ」と指摘したい。甘いのは、入来本人もそうだけど、大リーグや日本の野球界も。

栄養補助食品に禁止薬物が含まれているのはよくある話。意図的にそうしているのもあるだろうし、たまたまそうなってしまっただけかもしれない。でも、それが「食品」である限り、薬事法の縛りは受けない。(詳しくはいわゆる栄養補助食品の取扱いに関する検討会報告書を参照されたし)なので、栄養成分の表示が主になっちゃう。スポーツ選手なら、ちゃんとスポーツ選手向けに製造された栄養補助食品を摂るべきだろうね。そういうメーカーは、ドーピングチェックでひっかかるような成分を排除した製品しか売らないから。

で、こういう「よくある言い訳」を排除するには、大リーグ側ももっと厳しく対処しないとだめでしょ。つまり、入来が摂り続けてきたという栄養補助食品を押収して、その成分を分析し、大リーグとしての禁止リストに加えること。そうしないと、また同じような選手がでてくるだけ。

そして、日本のプロ野球。現役選手や往年の名選手が堂々と「栄養補助食品」の宣伝に出ているケースもある。それは食品としては健康に寄与するかもしれないけど、スポーツ選手にとっては反則となる成分を含んでいるかもしれない。それなりの機関が検査をして、「内容に問題なし」という証明をしない限り、スポーツ選手はそういう健康補助食品を摂るべきではないし、ましてや宣伝などしちゃいかんでしょ。MLMで売ってる健康補助食品の宣伝をしているような選手/元選手は論外ね。