人のブログを批判する前に読んでおくと良いかもしれない本

表現の自由を脅すもの (角川選書)

表現の自由を脅すもの (角川選書)

人道主義の強要、環境至上主義など「人を傷つけるような言葉や思想は暴力である」という考え方は、批判を罪とする。しかし知的自由とは、絶えず批判しあう姿勢の中からのみ強靭な表現・言論の自由を育てて行く。

民主的な議論の場においては、その人が言ってることが論理的に正しくないことが批判されるべきであって、社会通念上正しいかどうかは問題にするべきではない、ということを述べた本。そもそも社会通念とは相対的なものであって、そこを裁くということは絶対権力者と変わらんのよ、ちうことですな。

オリジナル英語版の題名はKindly Inquisitors。「御親切な宗教審問者たち」とでも訳せるか。(おそらく)誰もが持っている親切心が、実は言論の場を封じちゃう可能性。テレビのワイドショーでも「ブログ炎上」なんてことを解説する時代には必読の本ではなかろうか。