ベルギー紙によるドーピング報道

Cyclingnews.com 1月23日夕方版に気になる記事がでている。ベルギーのHet Laatste Nieuws紙が、元Quick Step監督のPatrick Lefevere氏を「30年のドーピング歴」という題名でコキおろしているのだという。元記事を読む術がないので、Cyclingnewsの記述を読むしかないが、読めば読むほどあきれてしまう。

Lefevere stopped racing because he was addicted to amphetamines himself.
Lefevereが自転車レースを引退したのは覚醒剤中毒となったからだ。

I used amphetamines as a cyclist, all the rest is nonsense and bullshit.
私は自転車選手として覚醒剤を使ったのは確かだが、他の記事についてはうそっぱちだ。

As an amateur I didn't know what an injection needle looked like but as a professional I tried amphetamines about seven, eight times...
マチュア時代は注射針がどんなものかすら知らなかったが、プロとなってからは7〜8回覚醒剤を使った。

こんな人がチーム監督をしていて、なおかつ選手達に人成長ホルモンとかEPOとかを使わせていた、というのがベルギー紙の報道だという。なお、調査にあたっては元Mapeiのチームドクター(イタリア人)の匿名証言を使ったらしい。[*1]

このスッパ抜きの余波で、これまたドーピングに関わってQuick StepのJohan Museeuw広報担当が辞任した。(これもソースはCyclingnews.com)彼は以前にもドーピング用薬物流通に関わって、二年間の出場停止処分を受けている。今回の事件では、自転車界と完全に縁を切ることになりそうだ。

今回の報道は、フランスのLe Mondeみたいなタブロイド紙ではなく、「ちゃんとした」新聞社の念入りな調査が元になっているらしい。まだまだ余波は続きそう。

*1:たぶん、その匿名イタリア人ってのは、現UC Davis教授のM.T氏ではないかと思われる