メルマガを“迷惑メール”として管理する
ITMediaの「3分LifeHacking」シリーズ:メルマガを“迷惑メール”として管理する。まずは初版から抜粋。
「Gmail」のスパムフィルタ機能は、単純にドメインや差出人を指定してフィルタリングするのではなく、該当のメールを選択して「迷惑メール」のボタンを押すだけで、次回から迷惑メールとして処理する仕組み。内部でどのようなアルゴリズムで処理されているのかは不明だが判定精度もまずまずで、このスパムフィルタ機能を使いたいがために全メールをGmailに集約している人も多い
結局この記事は差し替えとなり、下記お詫びが掲載されていた。
記事初出時、Gmailを利用した方法を掲載したが、Googleによれば「Gmailのフィルタリング機能はユーザー同士である程度共有される」。そのため本来、スパムメールではないメールをスパムメールに設定してしまうことで、ほかのユーザーに悪影響を及ぼす恐れがある。あくまでローカルのメールソフトで限定して利用するようにしよう。
「3分LifeHacking」ということなので、企画執筆校正出稿までが3分だった可能性はあるが、ちょっとひどいね。
- 「このスパムフィルタ機能を使いたいがために全メールをGmailに集約している人も多い」って書いてあるけど、「多い」ってどうやって調べたのよ?
- 「ローカルのメールソフトで限定して利用するようにしよう」と訂正記事には書かれているけど、そのスパムフィルタがローカルで完結しているかどうか、ユーザはどうやって確認すればいいの? この記事を書いた人も、GMailのスパムフィルタルールが個人毎に適用されるのか、サーバで共有されるのか知らなかったわけでしょ?
- ローカルで動かしているスパムフィルタでも、フィルタリングに必要な情報が共有されるものがある。例:クラウドマーク
- サーバで動かしているスパムフィルタでも、フィルタリングに必要な情報を個人毎に持たせることは可能。例: SpamAssassin
- そのSpamAssassinでもRazorやHashSharingSystemを併用すると、スパムのHash情報を他ユーザと共有することになっちゃう。意図的に設定した管理者なら問題ないだろうけれど、サービスを利用している人からはどうなっているかは見えない。
- 仮にローカルで閉じた世界でメルマガをスパム分類できたとしても、その人は高いFalse Positive率/False Negative率に悩まされることになろう。
スパムフィルタはスパムフィルタとして使うべきであり、別用途で使えば精度は落ちる。メルマガ分類のための仕組みはGMailならラベル、Thunderbirdならフィルタ機能を使うべきであろう。クリック一回で済むスパムフィルタ振り分けに比べると手間はかかるが、その分スパムフィルタの精度は向上する。