ありがちな話

今日はクルマ通勤で正解かも

Floyd Landis事件続報。ソースはTBV
LNDDがIR-MS分析に使った機器の話。TBVのまとめは以下の通り。

  • GV Isoprimeという機種らしい。日本語の説明。安定同位対比質量分析装置、っていうのね。
  • 安定同位対比質量分析装置の中でも初期のバージョンらしい。
  • 初期バージョンなので、実際にはIsochromという機種のファームウェアとマニュアルがついてきた。
  • 本来ならIsoprime用のファームウェアにバージョンアップしなければならないのに放置されていた。
  • Isochromのままで使うのは問題らしいけど、どれくらいの影響があるのかは明らかになってない。

面白いのは、このTBVの記事についていたコメント。前半はシステム開発業界で働く人間には耳の痛い、でも妙に納得できちゃう話。後半は、最近の進捗の核心を突く話題だ。Landisには強力な味方がいるのではないのかな? 例によって勝手に訳す。

この状況は自分が仕事で何度も何度も見てきたのと一緒だね。

エンジニアの仕事は新製品を開発することだ。一方で企画営業部門の連中はお客さんに納期を約束しちゃう。で、開発というのは予定より遅れちゃうのが常で、決められた納期までにできることなんてない。でも、お客さんによっては納期を死守しなければならないこともある。(アメリカの政府機関なんかは、期末までに予算を使わなければならないという決まりもあるね。) こういうお客さんには納期までに「何か」出荷しなければならない。とりあえず「ベータ版」を出荷しておいて、最終版ができたらファームウェアを交換してもらう、なんていうのはよくある話だ。もちろん開発チームは最終バージョンのファームウェアを完成させるし、それはお客さんのところに届けられるけれど、そのファームウェアがきちんとインストールされるかどうかは神のみぞ知る、という世界なんだな。

IsochromとIsoprimeも似たようなものかもしれない。あるいは、両者のファームウェアは全く互換性のないものなのかもしれない。

GV社がLandis側に協力的で、当時の開発者やさらにはソースコードファームウェアが残っていればいいんだけどね。でも、GV社がLandis側と一緒にLNDDを攻撃するようなことはないだろうね。裁定を下す側にしても、GV社にああせいこうせいと言える立場にはないでしょ?

こういった情報はLNDDが公開した情報の中に入ってたの? そうじゃなければ、どこから来たの? Landis側にはGV社かLNDD内部の協力者がいるってこと?