青少年オンライン保護法(Child Online Protection Act)に違憲判決

masayang2007-03-23

これも本日のテレビをにぎわせていた。

青少年に有害な情報(ポルノなど)をインターネットを通じて提供することを禁じた法案Child Online Protection Actに対し、連邦裁判所は憲法違反の判断を下した。Lowell Reed Jr.判事のコメントが泣かせる。

Perhaps we do the minors of this country harm if First Amendment protections, which they will with age inherit fully, are chipped away in the name of their protection.

青少年保護の名の下で、彼らが将来享受するべき憲法第一条の保護を失うとしたら、それは青少年達にとって有害であろう。

決定のポイント

  • サイト所有者には、閲覧者の年齢を確定する手段がない。クレジットカードを使うというCOPA案は、サイト所有者に余分な投資を強制することになるし、利用者のプライバシー侵害にもつながる。
  • 保護者はフィルタリングソフトを使うことで、有害な情報を遮断できるし、表現の自由も脅かさない。フィルタリングソフトは有効であり、無償提供も進んでいる。
  • ネット上の情報の1%が有害で、そのうちの半分以上は米国外に存在し、連邦法では制御できない

ま、親ががんばれという事だ

記事にはフィルタリングソフトを販売している会社のコメントもでている。Webの情報は確かにフィルタリングできるけれど、P2Pファイル共有やインスタントメッセージ、ボイスチャットビデオチャットなどの中身はフィルタリングソフトでは制御できない。法律や裁判所の決定は、常に技術の進歩より遅れる、ということだ。最後は親の監督が大事、ということになる。

喜んでいる人

UrbanDictionary.comの主催者Aaron Peckham。

I'm stoked. I would have been scared if a law like that had been in place."

悲しんでいる人

Internet Keep Safe Coalition

Every family has a challenge to help their children get the best from technology. Today's decision makes that harder. It's a very sad day as far as children and the Internet.

どうでも良いこと

そりゃ有害なものがなくなれば楽だけどさ。そこにあるものは常に安心ということになったら、人間は疑うことを忘れてしまうのではないかね。

参考: 合衆国憲法修正第一条(米国大使館のページから借用)

連邦議会は、国教を樹立し、あるいは信教上の自由な行為を禁止する法律、または言論あるいは出版の自由を制限し、または人民が平穏に集会し、また苦痛の救済を求めるため政府に請願する権利を侵す法律を制定してはならない。