Investment Secrets From PIMCO's Bill Gross
株式投資ではWarren Buffett氏が神格化されていて、氏を紹介している書物も多い。
一方、最近世間を騒がせているサブプライム問題は債権投資の世界が震源地。そして債権投資の神様といえばBill Gross氏。株式投資に比べると債権投資は地味。そのためもあってか、Bill Gross氏に関する本は少ない。そんな中、表題の本をAmazon.comで買って読んでみた。飛行機の中で眠るのを忘れて読みきってしまった位、おもしろい。
債権投資に関する技術的開発は本の後半に集中しているが、面白いのは前半[*1]。Bill Gross氏がなぜ債権投資を始めるようになったのか、そしてPIMCO社はどうやって設立されたのか、そしてどういう経営が実行されているのか、などなど。
Investment Secrets from PIMCO's Bill Gross
- 作者: Timothy Middleton,Peter L. Bernstein
- 出版社/メーカー: Wiley
- 発売日: 2006/01/30
- メディア: ペーパーバック
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印象に残った話
- 株式投資は青空を見上げるようなもの。希望を追う。債権投資は雨の中下を見て歩くようなもの。いかに損失を出さないかだけ考える。
- 運用担当、営業担当、広報担当。PIMCOの初期は三人がそれぞれの役を負っていた。そしてこの骨格は成長した今も変わってない。
- この本は2003年に書かれたものらしいのだけど、「米国のインフレ政策」「中国が最大の対米債権国になる」「米国不動産バブル」などを明確に予測していたのが興味深い。