サブプライムローンより怖いPay Option ARM

これはもうだめかもしれんね で名前を挙げたPay Option ARMについて調べてみた。

Pay Option ARMとは

  • 変動金利型ローンの一種
  • 金利を毎月見直し、月々の支払額は毎年見直す
  • 月々の支払額は「利息のみ」や、利息分すら返済しない「最低額のみ」を選べる
    • 「最低額のみ」の場合、元金を返済していない所か、未払い利息が雪だるま式に増えていくことに注意。
    • いわゆる「逆償却ローン」である。

支払額と見直しルール

  • 当初の支払金利はなんと1%から選べる。
    • 100万ドルの家でも、頭金ゼロ&月々3216ドルの支払いでオッケー♪
  • 返済金利は毎月見直していくが、年間7.5%の上昇を越えることはない。
  • ただし、例外が2点ある
    • 5年ごとに、残期間で全額返済されるよう金利が調整される!
    • 逆償却によって雪だるま式に増えた返済残が当初借入れの110〜125%を越えた時点でも金利見直し。残期間で全額が返済されるよう金利が調整される

シミュレーション

  • 借入れ100万ドル
  • 1% Option ARMで借入れ(固定30なら5%だったとする)
  • 初年度は月々3216ドル
  • ただし、年4%の率で借入れ総額は増えていく(5% マイナス 1%)
  • 3年後に110%ルールを越える
  • この時点での借入れ総額は112万ドル
  • これを残り27年で完済するように見直しがかかる
  • しかも借入れ金利は6%にあがっていたとする
  • 月々の返済額は、なんと7703ドルに!
    • まず、払いきれない

カリフォルニア、それもシリコンバレーやLA/SDなどの「太平洋沿岸地帯」では、この手のローン破綻が来年春あたりから本格化すると指摘されている。

返済しきれない借手も不幸だが、その債権を証券化した商品を購入した投資家も大打撃。そしてなにより、その証券化にあたって「債務を保証している」金融保証業者が非常にやばくなる。

そして金融保証業者がつぶれたら(あるいは保証限度を下げるようなことをしたら)、世に出回っている債権証券化商品のほとんどの価格が低下する。

ん〜 歴史で習った恐慌をライブで見られるかもしれない♪←怖いような楽しいような