下値予想

筋書き1 高金利・市場は楽観

  • 財務省が発行する国債を市場が消化できず、5年金利が3.5%に上昇
  • 市場回復期待でP/Eは17(歴史的平均)
  • 向こう1年は収益回復せず。15%減。

→S&P500底値は897

筋書き2 高金利・市場は悲観

  • 財務省が発行する国債を市場が消化できず、5年金利が3.5%に上昇
  • 成長期待もなく、P/Eは13
  • 向こう1年は収益回復せず。15%減。

→S&P500底値は688

筋書き3 低金利・市場は超悲観

  • デフレで資金は国債に集中。5年金利は2.4%に。
  • 成長期待はあるはずもなく、P/Eは10
  • 向こう1年は収益激減で20%減。

→S&P500底値は498

考察

今の相場はパニック的な換金売りも混じっているので、何かの拍子で急反発することになるだろう。そして光が見えた頃に、また悪いニュースが流れて急落して...という反発と下落を繰り返し、どこかで底を打つはず。

ここでの予想対象は目先の底ではなく、1〜2年かけて形成されるであろう「底」である。

読みにくいのは「金利」。米国は財政が悪化しており、財務省は昨日も今日も怒涛のように国債を発行している。下の5年/10年国債利回りチャートを見ればわかるが、金利は上昇気味。

でも、金利上昇は今回の金融危機震源地である住宅関連にはよくないニュースである。

  • 金利上昇は、借換えを困難にする。
  • 金利上昇は、住宅価格下落に直結する。

結果、景気はさらに後退し、「質への逃避」が生じるから、国債は買い進まれる(金利は下落する)。

そうやって考えると、シナリオ3に限りなく近づくのではなかろうか。

S&P500が$500...→くどいけど、目先じゃないよ。1〜2年先の予想だよ。

とはいうものの、当面は...

  • 金融機関への強制資本注入発表
  • 市場安定化期待で株価急反発→S&P500 1080あたりまで。
  • 「だが待てよ。国有化ってことは金融立国アメリカの死ってこと?」 と気づいた瞬間に、クラッシュ本番。
  • どこまで落ちるかは、わからない。

なんてことを妄想している。