週末経済観察...中国

Bloomberg: China Announces 4 Trillion Yuan Economic Stimulus

  • 中国が4兆元(5860億ドル or 58兆円)の景気刺激策を発表
  • 2010年度にかけて、GDPの2割に相当する額を投入
  • 内需拡大社会保障に使うらしい

関連記事

  • Calculated Risk: The Slowdown in China
    • CR氏はかねてから、「中国が内需拡大に走ると、米国の景気後退は深刻化する」と指摘している。
    • ドル安および中長期金利上昇の引き金になるから。
  • Naked Capitalism: "China's Central Bank is Short of Capital"
    • 中国の中央銀行人民元をドルにペッグさせるために、ドル資産を買い続けてきた。
    • もはや政府の助けなしにはこれ以上買い増しできないところまで来ている。
    • ペッグを外したら(人民元高を容認すれば)、ドル資産の目減りが進む。これを政府は許せるのか?

自分の考え...

  • 政治家のメンツを重んじる国だから、あっさりと「内需拡大路線」に切り替えることはないのでは?
  • つまり、ドル資産の目減り阻止のためにドル資産(主に米国国債)買い支えは続けるのではなかろうか。その原資は中国政府の国債
  • 同時に、瀕死の輸出産業保護も続けるのでは。米国がGM/Fordを救済するように...
  • その一方で、地方のインフラ整備は続ける。日本がド田舎に立派な農道や誰も使わない空港を作ったように...
  • 地方を整備して、地方で経済が回るようにするということは、沿岸部で整備した都市インフラの不良化が進行するということでもある。

→日本の80年代後半の円高不況と、90年代前半のバブル崩壊が一度にやってきたような状況ではなかろうか。もちろん、今回の景気刺激策は強烈だからそれなりに効果はあるだろうけど、やがて景気刺激策なしには生きていけなくなるというのは、中国も同じでは?