米国における銀行口座保有率・クレジットカード事情

借金国家と預金国家ではゼロ金利政策の意味は正反対、にてフジサンケイの記事が紹介されている。全部が全部間違いなわけではないけど、ちょいと元記事の調査不足な点を指摘しておく。

高校生からほぼ例外なく小切手帳を持っている。

→間違い。Why don't households have a checking account?という記事にやや古い調査結果が掲載されているが

  • 米国世帯の9.1%は銀行口座を一切持ってない。
  • 同12.7%は当座預金口座(Checking Account)を持ってない。

というのが現状。10%以上の世帯が小切手を持てない、という実情は「高校生からほぼ例外なく」という表現を使うのには不適切であろう。

ちなみに小さな個人商店で電気ガス代や電話料金の支払代行をしてくれる所があるが、それは小切手をもてない低所得者層を相手にした商売。

だから今回のゼロ金利は、米国民に対して徳政令に近い。

→激しく間違い。LIBOR連動のARM住宅ローンなど一部の例外を除くと、貸出金利Fed誘導金利ほど下がってない。クレジットカードの金利はむしろ上がっているくらい。いわゆる「貸し渋り」現象。

CreditCards.comによれば

  • Bank of America...4.9〜12.99%
  • Citi...6.74%以上
  • Capital One...12.90%
  • Chase...9.99%以上
  • Discover...10.99〜18.99%
  • Amex Blue...10.00%以上