一匹いたら32匹いると思え

NYT: Satyam Chief Admits Huge Accounting Fraud

  • インドの大手SI屋Satyamが粉飾決算していたことが発覚。
  • 不正を指揮していたRamalinga Raju会長は辞任。株価は一気に77%下落。
  • Satyamはインド第4位のSI屋。従業員53,000人。66カ国で事業を展開。
  • システム受託開発・運用はもちろん、コールセンター業務などまで請負。

→手口としては(2002年に破綻した)Worldcomと同じ。粉飾分をごまかすため、他社買収でお化粧。買収先があるうちはごまかせる、というやつ。景気低迷で売上が減り、買収余力も消えうせてごまかしがきかなくなった、ということか。

会長の弁解によれば「最初は、実体と決算の間のわずかな差を埋めるためのごまかし」だったそうな。

だけど、ごまかしはごまかし。経営努力で解決するのなら、最初からごまかす必要などなかったはず。結局、ごまかしていた額は複利で増えていく。循環取引とか、飛ばしとかと同じ構図。

一匹いたら32匹いると思え。

  • 同じようなのはインドに限らずぞろぞろ出てくるでしょ。成長速度を競っていたような国・地域が危ない。*1
  • 悲劇なのは、こういう例は景気後退時に発覚すること。
  • そして、「再発防止」というお題目で経理上の監査作業がどっと増える。真面目にやってる現場でも、ね。
  • 本来の仕事減少+監査作業の増加=現場の疲弊→生産性の低下→生活の悪化
  • でもねー、経理をごまかすのは開発現場ではなく、管理層・経営層なんだよね...

*1:日本も例外ではない。特に新興市場上場企業。