政治家が動けば動くほど、景気低迷は長期化する

Minyanville: Congress Forces Mortgage Modifications

  • 住宅バブルが崩壊した米国。
  • 月々の返済が滞った世帯は、抵当流れ(Foreclosure)の手続きを経て、家を差し押さえられる。
  • これを問題視している民主党は「借手の破産手続きにおいて、裁判所の裁量で返済条件を変えられるようにする」という新しい破産法を検討しているらしい。
  • 新しい破産法が適用されれば、破綻した借手でもその家に住んだまま、ゆっくり負債を返済でき、住宅市場崩壊に歯止めがかかるはず、というのが民主党の考え。

この民主党案に対して、Minyanvilleはバッサリと斬りつけている。

  • 住宅ローンの金利が他のローン(自動車ローンやクレジットカード)と比較して低いのは、借り手破綻時に担保の家を差し押さえられるから。
  • つまり、貸付の全部がすっ飛ぶ確率は低い。その分、金利を下げて貸付られる、というわけ。
  • 新しい破産法が適用されると、この前提は失われる。
  • すなわち、貸倒リスクが金利に上乗せされ、住宅ローン金利は上昇することになる。
  • 住宅ローン金利が上昇すれば、住宅価格に下落圧力がかかり、住宅市場回復はますます遅れる。