オレゴン州Bend市

  • Cascade Cycling Classicの拠点となるオレゴン州Bend。
  • このレースには嫁さんが毎年参加している。
  • 「家が安いよ!」と言われているが...行っても仕事がない。
  • Bendの失業率は15%なのである。
  • 「そのBendはアメリカの縮図だ」とする大英帝国BBCの記事を例によって適当に要約。

BBC: Economic crash in Oregon boomtown

  • Bend市はオレゴン州中央の砂漠地帯にある。
  • 周囲を山々に囲まれた美しい町。
  • この町を発展させるために、住宅ブームが作り出された。
  • Bendの人口はこの20年で2万から8万に増えた。
  • 2001年から2005年の間に、Bendの住宅価格(中心価格帯)は80%上昇した。
  • 2005年には毎月700件の住宅が建築されるようになった。
  • 住宅ブームの間、Bend市では17%の人が建設関係に就いていた。これは全米平均と比べると突出した数値だった。
  • かつては林業軽工業しかなかった田舎町が、あっという間にバブルな町になってしまった。
  • が、米国経済が不調になると共に、Bend経済は崩壊した。
  • 住宅価格は2年間で40%下落。
  • 失業率は2年間で4%から15%に上昇。
  • オレゴン労働局のCarolyn Eaganは「Bend経済は信用市場に完全に依存していた」と分析する。
  • 「建設用資材、ドア、調度品からSUVに至るまで、全てのものが借金で買われていた」
  • そして信用市場は枯渇し、もうお金を借りることは出来ない。建設事業は完全に止まったまま。
  • 建設業を営み、一時は20名の従業員を抱え、3件の家を保有していたDan Hardt氏は、いまや全てを失った。
  • 彼は今、モーテルを改造してホームレス用に解放したBethlehem Innの住民だ。
  • アメリカの場合、職を失うと失業保険が支払われる。ただし期間は限られる。
  • Bendの場合、半年から1年の間、州から失業保険がもらえる。
  • その期間が終了すると、あとは自力でなんとかするしかない。
  • Bendでは、失業保険の給付期限が切れる人が増えてきている。
  • 失業すると、多くの場合に医療保険にも加入できなくなる。年金の掛け金も払えなくなるのが普通だ。
  • いざという時の支えがなくなるという点で、アメリカでの失業は悲惨な事になりがちだ。
  • 42歳の元消防士Randy Worrell氏は、昨年暮に職を失った。
  • 失業保険給付期限も既に切れている。
  • 彼は政府が盛んに宣伝している「経済復興の兆し」に関して非常に懐疑的である。それどころか、まだ底すら打っていないと感じている。
  • Bendの前途は多難だろうが、やがては復興の兆しは見えてくるだろう。人口がそれほど減ってないのは悪くない兆候だ。
  • だとしても、住宅市場がかつてのバブル時並に戻ることはないだろう。Bend市民達も、もうバブルはたくさんだと語っている。
  • 米国で職を失うということは、その後の人生を大きく変えることになりかねない。
  • 今回の景気後退でアメリカは750万の失業者を生み出しているのだ。
  • 失業の爪あとは、Bendを見ればわかる。
  • そしてアメリカの他の都市も、同じようなことに見舞われるだろう。

ちうことで

  • BBCは(大英帝国は)「アメリカの景気回復はない」と読んでいますな。
  • 住宅や株価を持ち上げても、肝心の雇用がついてこなければ回復はない。


  • 図はBendで売られている住宅。
  • 2004年築。4Bed/2.5Bath
  • 1865 sqf
  • 土地は3492 sqf
  • お値段は...16万5000ドル
  • でも...買っても仕事はない。
  • 公式数値で失業率15%ってことは、U6で20-22%くらい?
  • 大恐慌時代並の状態だよこれは。