雇用統計と失業率

  • ということで本日は米国雇用統計が発表された。

日経: 米国株、ダウ平均3日ぶり小反発 米雇用統計の改善で

4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに小反発。前日比22ドル07セント高の1万0388ドル22セント(速報値)で終えた。11月の米雇用統計で、非農業部門の雇用者数の減少幅が前月から大幅に縮小し、失業率も低下した。

  • 雇用者数の減少幅が縮小=雇用者数は減り続けている
  • 一方で失業率は低下している

→毎度のパターン...

Calculated Risk: If the Economy lost Jobs, why did the Unemployment Rate decline?

  • FAQなのだ。
  • 失業率と雇用者数は別々の手段で数える。数え方が違う。
  • 両者の間にはそれなりの相関があるけど、失業率が0.2%動くのは「誤差範囲」。

  • 戦後の3つの景気後退の比較。
  • 開始年(1950, 2001, 2007)の雇用者数を100とし、その増減を描いている。
  • 明らかに今回のは最悪。
  • Calculated Riskは最後にこんなことを書いている。

If the economy adds about 2 million payroll jobs next year, we'd expect the unemployment rate to still be at about 10% at the end of the year.

来年一年の間に200万の雇用が生み出されるとしても、2010年暮れの時点での失業率は...やはり10%と予想されるのである。

おまけ

  1. ×...失業しても、仕事を探していなければ失業率計算対象にはいらない。
  2. ×...仕事がなくても、公式にレイオフされなければ失業率計算対象にはいらない。
  3. ×...本来の仕事をレイオフされても、パート職などについたら失業率計算対象にはいらない。
  4. ◎...レイオフされ、仕事を探している人だけが失業率計算対象に入る。

→1〜3を含めた失業率(U6)は17.2%。