インフレで良いことはあるのか?(米国編)

MinyanvilleでAndrew Jeffery氏がいい記事を書いている。A Decade in Flux: What's Inflation Good For?(変動の10年・インフレで何が良くなる?)

  • そもそもインフレとはなんぞや、という事ですら合意形成は難しい。
  • 物価上昇=インフレ、と思う人もいる。
  • 物価上昇はインフレの一症状でしかなく、通貨流通量の増加がインフレの本質だ、と説く人もいる。
  • この記事ではとりあえず、消費者物価指数(CPI)で見ることにする、と宣言。(CPIが役に立つ指標かどうかはまた別の議論、と)

  • 上の図はCPI6ヶ月移動平均(青)とCPI年間変化率(赤)。
  • 70〜80年代はCPI上昇が激しかった。これに終止符を売ったのが当時のヴォルカーFRB議長。
  • 要は利上げしたってこと。

  • 上の図はCPI6ヶ月移動平均(青)と米国住宅中間価格の6ヶ月移動平均(赤)。
  • CPIと住宅価格はほぼ一貫して上昇してきたが、2003年を境に住宅価格が急上昇。(CPI伸びは緩いまま)
  • そして2007年に住宅価格が急落開始。

で、Andrewの記事は締めに向かうわけだが...

  • 数兆ドルの通貨が供給されたからには、インフレ学者が期待する通りCPI上昇が始まる...かもしれない。
  • CPI上昇が激しければ、Fed金利を上げるしかない。
  • 金利上昇は米国の不動産市場にはよろしくない。