通信事業者がiPhone4を台無しにする可能性

アメリカでもiPhone4予約はドタバタ騒ぎで、AT&Tでは予約システムが負荷に耐えられずパンクしちゃったとか、Appleサイトには繋がらないとか、野次馬としては楽しめた。そのあたりを分析した記事を紹介。

Paul Kedrosky氏: Is AT&T That Stupid? A Low-Rent iPhone Event Study

  • Google Insightで、過去のiPhone発表日前後の「iPhone」検索頻度を比較した図が掲載されている。→図へのリンク
  • 明らかにiPhone4の事前注目度は、過去3機種を超えている。
  • だが、AT&Tはこのあたりを調査していたとは思えない、というのがPaul Kedrosky氏の結論。

マーケティング部門が需要を甘く見ていたのなら、設備部門が先手を打っていない可能性がある。

Cnet: Is AT&T ready for the iPhone 4?

  • AT&Tは「設備は増強している」という見解らしいが...
  • その設備増強は、端末の台数増加や性能向上の速度に追いついていないのではないか、という疑問は残る。
  • iPhoneがもたらしたパケット通信量増加は、それまでの「18倍」。
  • AT&Tは今年後半にHSPA+を導入して性能改善を狙っているが、従来のiPhoneや今回発売されるiPhone4はHSPA+には対応していないので抜本的な解決にはなりそうにない。

追記 Gizmodo: iPhone 4 Disaster: Orders Charged and Sent to the Wrong People

  • なんか、iPhone4予約日のドタバタは予想以上にひどかった模様。
  • 注文を確定させる寸前に、iPhone送付先が赤の他人になっていることに気づいた人→当然、気づかずに注文確定した人もいるはず。
  • iPhone4の注文をした覚えが無いのに、受付確認メールをもらった人。→上の例の逆ですな。
  • iTuneの口座に、知らないうちにiPhone注文が入っていた人。
  • 一回の注文で複数台のiPhone4が受け付けられてしまった人。
  • AT&T店頭で手作業による注文をした人。

→これはiPhone4製品が届けられる初日が見ものだ。

事前に人気を煽ってメディアの注目度を上げたり、品薄を演出してさらに人気を煽る販促活動を否定はしない。だが、それによる受注と販売が混乱するのは商売としては失敗だろう。AT&Tや米iTunesの口座をもってる人は、知らないうちに課金されていないか確認しておくことをお勧めしたい。

払った覚えが無いのにiPhone4が届いたら喜んで受け取っておこう。