カリフォルニア州もうひとつの赤字・失業保険
SFGate: State unemployment benefits fund billions in debt
→カリフォルニア州の失業保険制度が多額の赤字を抱えている、というお話。
- 現在、約150万のカリフォルニア州住民が週450ドル(36,000円)の失業給付金をもらっている。
- 変な話だが、最低時給のパート職に就くよりは失業給付金もらうほうがいい生活できる。これも失業保険財政がキツくなる原因。
- 2002年に、民主党が主導権を取っていた議会が給付金を230ドルから450ドルに増やした。今はそのツケが回ってきた状態。
- 基金が底をついたのは2009年1月。62億ドルの赤字。
- 2010年末の不足額は153億ドルの見込み。
- 2011年末は209億ドル見込み。
→州が今年になってから徴収した失業保険積立金は44億ドル。これに対し、給付したのは140億ドル。全く足らない。
不足分は連邦政府からの借り入れでしのいでいるが、これも無利子ではない。来年秋までに、カリフォルニア州は連邦政府に対して利息分だけで5億ドル(400億円)を収めなければならないのだ。
この状況を解決する手段は三種類。
a) 失業率を4%までに下げる→現在の12%から考えると絶望的。
b) 給付金を減らす→生活が苦しくなる人が増える
c) 税率を上げる→生活が苦しくなる人や経営が厳しくなる企業が増える
おそらくはbとcの組み合わせになるが、カリフォルニア州の経済に悪影響を与えるのは確実。2012年には連邦政府による法人税課税強化が見込まれているので、カリフォルニア州経済にはまだまだ長い冬が待っていると思われる。
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