Zipcarは痴的階層のブランドだってば

自家用車がダサいという話はあまり聞かないなぁ...

WSJ 2010/6/2付記事: Will Zipcar Eventually Turn a Profit?

→Zipcarの将来を激しく懸念する記事。

  • この夏時点で会員数40万。
  • Zipcar台数は6,500。
  • 創業以来一度も黒字を出していない。
  • そしてZipcar社自身、いつ黒字転換するかの見込みが立っていない。

We have experienced net losses in each year since our inception, and we expect to incur net losses in 2010. We do not know if our business operations will become profitable or if we will continue to incur net losses in 2011 and beyond. We expect to incur significant future expenses as we develop and expand our business, which will make it harder for us to achieve and maintain future profitability.

創業以来弊社は赤字を垂れ流し続けてきましたし、2010年度も赤字でしょう。弊社事業が黒字化するかどうかは弊社としても自信がありませんし、2011年以降も赤字が続くんじゃないかと懸念しております。わかっているのは弊社が事業を拡大するにつれて出費もかさむということです。結果として、将来的に弊社が利益を出すことは難しくなりましょう。

黒字化が困難な理由3点。

  • Zipcar CEOの皮算用では、2020年に1億2000万ドルの売上。これは会員数400万で車両7万台の規模。比率からして、やはり赤字のまま。
  • 高い固定費。燃料と保険。特にガソリン代上昇はZipcarの粗利低下に直結。
  • 強豪の出現。既存レンタカー会社も同様の事業を開始。ZipcarがIPOで資金する資金は、負債の返済や広告宣伝に消えて設備増強にはまわらない。

Zipcar for Smugs

おそらく「スポーツジム」に近い事業構造なんだろうね。

  • 限られた施設をなるべく多くの人に共有させる→安いけど、いつも混んでいて使えない
  • 限られた施設を少数限定の会員で共有→いつでも使えるけど、高い

Zipcarは「いつでも使えるけど、安い」という路線を選択してしまったので収益がでないんじゃないかな。で、そういうサービスを「俺って環境に優しい〜ん」とかいって使っている連中ってのは、そのサービスが投資家の金を燃やすことで成立することを理解していない、と。例えば1時間あたりの利用料が今の倍の$16/hourとか$160/dayだったら彼らはZipcarを使うだろうか?

たぶん知的階層というよりは痴的階層なんだよ。

そんじゃ〜ね(真似