COP(Congressional Oversight Panel)による警告

Ted Kaufman上院議員(デラウェア州・民主)によるCOP(Congressional Oversight Panel: 議会監督委員会)11月報告書の説明動画。

→もちっとにこやかに話せないんですかね...

一連のForeclosure問題に関する調査報告。「誰が貸手なのか」が不明確な状態は非常にやばい、という(当然の)指摘。米国住宅市場を支えている「所有権」という基礎が崩壊(collapse)する可能性にも言及している。複数の金融機関が同一物件に対してForeclosureをかけたり、Foreclosure物件を買った人が「本来の」所有権を持っていた人に追い出されたりするようなことは許されないし、そのようなことを防止するためには今の人力システムは頼りなさ過ぎる。かといって人的チェックを厳密にすればForeclosure処理の遅延は避けられない。一方で、このあたりの懸念が解消されない限りは積極的に住宅を買おうという人も市場から消えてしまう。「Consequences of Documentation Errors Could Be Severe(書類関係の問題がもたらす副作用は非常に大きな可能性がある)」というのがCOP報告の要点その1。

要点その2は「貸手がその正当性を証明できないのであれば、政府主導の借手支援プログラムの適用も不可能」ということ。HAMPとかがうまくいかなかったのも、実はこのあたりに理由があるのではと勘ぐってみた。

要点その3は金融市場への影響。MBS市場は7.6兆ドル。その数パーセントがすっ飛べば、金融機関にはまたまた多大な負担がかかる。ということで、COPは財務省および金融業界に、再度ストレステストをかけるよう提言している。