Team Scott-Marcondes Cesar-São José dos Campos崩壊とその闇

自転車のUCIプロチームを設立・運営をするためには、チームの運営資金を確保し、供託しておく必要がある。チームの資金状況はもちろん、倫理規定などを含めた監査が行われ、お墨付きがもらえないとチームの認定はもらえない。ちなみに監査はErnst & Youngが担当。(2010年の例) 選手への給与や遠征先での旅費・宿代の不払いを防止するための規定である。

Velonation: UCI caught out by counterfeit bank guarantee?

UCIが偽の銀行保証に騙された? という記事。

  • ブラジル拠点のUCI Continental TeamであるScott-Marcondes Cesar-São José dos Camposが資金難で崩壊。
  • このチームは昨年から選手への給与支給が滞っていたが、なんとか2010年もライセンス更新。
  • だが、その2010年ライセンス申請に使われた銀行保証は偽物のため、供託金を「預っている」銀行は支払い義務がないとUCIに主張している、というお話。

これは結構香ばしい状況ではないかと思うわけで。

  • (1) 記事にはUCIによる状況説明メールが転載されているが、供託金を預かっていたとされるBrazilian BankはUCIからの8月以降の度重なる問い合わせに対して無回答。
  • (2) UCIはBrazilian Bank親会社のSpanish Santander Groupに問い合わせ、11月になってからやっと銀行保証が偽物、という回答を得る。

疑問その1: Ernst & Youngって、偽物の銀行保証すら見破れないような監査体制なの?*1
疑問その2: Brazilian Bankもその親会社も、なぜ回答にこんな時間をかけているの?
疑問その3: 銀行保証が巧妙に作成されて、監査業者も見破れないようなものだとしたら...何を信用すればいいの?
疑問その4: UCIはなぜ大人しく「お金もらえませんでした」としか言わないの?

*1:こういうこともあったけど...→http://d.hatena.ne.jp/masayang/20081227/1230440958