Kaiser Permanente

国営医療保険制度のない米国では、医療保険も営利目的の株式会社によって提供される... そういう場合もある。映画「The Rainmaker」は医療保険会社を血も涙もない存在として描写していたし、オバマ医療改革のドサクサをついて、掛金を値上げしてくるなんてのもアメリカならでは、と言えるだろう。

だが、アメリカの医療保険は必ずしも営利目的企業によって提供されるわけではない。例えばKaiser Permanenteカリフォルニア州オークランド市を本拠地とする「病院・医療」と「医療保険」を提供するグループで、非営利団体(NPO)だ。

そのKaiser Permanenteが地元オークランドの学校に750万ドルを寄贈するという報道があった。学校での医療・検診設備や体制を整えて、子供のうちから健康を意識するようにしてもらおう、という狙い。健康な子が増えれば、社会全体での医療費は減っていく。そして、その活動は必ずしも政府が介在する必要はないし、営利事業である必要もない。

小さな政府と、民間主導の医療・福祉充実は両立可能ではなかろうか。そう思わせる報道である。

ちなみに自分が所属する自転車チームTeam Oaklandのメインスポンサーは...Kaiser Permanente。スポンサーに感謝。