10億ドルのファンドマネージャーがひき逃げした被害者の義父は550億ドルを運用するマネージャだった...

承前: ひき逃げ犯を許すな・署名運動にご協力を

Dr. Steven Miloをひき逃げしたMartin Joel Erzinger弁護側は

• 運転していた新車ベンツの内装から放出されるガスで判断力が低下した
• 睡眠時無呼吸症候群でMilo氏をひいた記憶がなかった

等々の理屈を並べ、コロラド州検察も「被告は10億ドルのファンドを運用しているので、ひき逃げという重罪に問うのは問題」というよく分からない理由で過失致傷で裁判に臨む。結果は...

• 懲役90日(または社会福祉45日)・執行猶予一年
• 執行猶予機関中は車の運転禁止

と、とても軽い刑。だが、話はここで終わらなかった。

Denver Post: Lewis: Two powerful financiers on opposite side of Vail bike crash

→被害者Milo氏の義父Tom Marsicoもやはりファンドマネージャ。この記事によれば、550億ドルを運用しているという。

その義父が、被害者の入院先で加害者Martin Erzingerと遭遇したそうな。二人の間でどんな会話があったのかは分からないが、義父は以下のような指摘をしている。

• 加害者ErzingerはFINRA(Financial Industry Regulatory Authority)に対して事故の報告はもちろん、(当初の)ひき逃げに対する告発があったことも報告していない。
• Erzingerを雇用しているMorgan StanleyもFINRA規定を遵守せず放置したまま。

FINRA rules require brokers to disclose if they've ever been charged with a felony. Erzinger was initially charged with a felony, but struck a plea bargain for misdemeanors.

→この規定をErzingerもMorgan Stanleyも守ってない、と。

記事は義父Mariscoの裁判での証言で結ばれている。

I have seen many different scams. It's very disheartening to me because people don't take a high standard as to how they treat their clients. This gets to the root of what this country is based upon, which is capital formation, providing new jobs as we're trying to get out of this recession. And here we're being duped again.

→金融に関わる人達の倫理が崩壊した国の経済が復興するはずがない。