景気は回復しているのか?

日本出張から帰って驚いたのは、朝夕の交通量が増えていること。一週間ちょっとの差でこうも違うのか、というくらい混雑が激しくなっている。だが、2000年のネットバブルと比べると違いもいくつか。

  • 280のPage Mill出口や、280/92合流は2000年当時と比べるとあまり混雑していない。
  • 2000年はSouth Bayおよびサンフランシスコ近辺での混雑は激しく、その間はそれほど混雑しなかった。今は101/280ともに長い区間で渋滞が起きている。
  • 2000年に比べると、East Bayから湾西側に通勤するクルマが増えている。このため、朝の西行きと夕の東行き渋滞が激しい。
  • (これはまだ出張後の確認をしていないが)ここ数カ月激しくなってきた渋滞も、金曜日だけは大幅に軽減する。

これらの事象から以下のような状況が推定できる。

  • 雇用の回復はシリコンバレー内部でも地域で大きくばらつきがある。Palo Altoなどシリコンバレー中心地から、サンフランシスコ市内・サンノゼ市内などに雇用が移った可能性がある。湾東側は相変わらず雇用が弱い。
  • 雇用が偏っている一方で、ローン返済などの関係で引っ越せない層が存在する。結果、長距離の自動車通勤を強いられ広域で渋滞が発生する。
  • 金曜の渋滞が軽減されることは、渋滞のかなりの部分が一時雇用層で引き起こされている。

まあ状況は改善されているかもしれない。だが、一時雇用・パート雇用で長距離通勤、しかも債務超過ローンを抱えている状態はあまり楽観視できるものでもない。

こういう状況では、生活必需品以外の消費はそれほど伸びないのではないか。