App StoreとGNUライセンス

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モバイル アプリの7割が OSS ライセンスに違反

モバイル アプリケーションの中にはオープンソース ソフトウェア(OSS)を利用しているものも多いが、きちんと OSS ライセンスを守っているだろうか。米国 OpenLogic が調べたところ、iOS および Android 用アプリケーションのなんと4分の3近くがライセンスに違反していたという。

OpenLogic が調査したのは、米国 AppleApp Store と米国 GoogleAndroid Market で入手可能な有料/無料アプリケーション635本。そのうち71%にライセンス違反がみられた。なお、Apache Software License の対象コードは52本に、GNU General Public License(GPL)/ Lesser GPL(LGPL) の対象コードは16本に含まれていた。

モバイル アプリケーション市場が盛り上りと連動し、技術に疎い企業の参入が増えている。こうした企業は、GPL などの OSS ライセンスに関する経験が乏しいだろう。ライセンス違反が起きるのは当然のことだ。

それも問題ではあるが、そもそもAppleApp StoreGNUライセンスを排除しているという大問題がある。

GPL Apps and Apple AppStore

例によって適当に訳す。

既にご存知かもしれないが、VLCの開発陣はiPhone/iPad用にマルチメディアプレーヤーを移植し、AppStore上でGNUライセンスの元配布を仕様としている。→http://www.fsf.org/blogs/licensing/vlc-enforcement

だが、AppStoreはGPLとは互換性のない利用規約を設けており、今のところこの利用規約を変更するつもりはないようだ。そしてGPLアプリケーションを排除している。VLCがAppStoreからおそらく排除されるだろうということに関して批判的な反応はあまりない。だが、私は次の点を強調しておきたい: AppStoreが誤った利用規約を定めていることが問題なのだ。大企業は自ら利用規定を変えようとはしない。これは企業側の問題であり、彼ら自身が修正するしか手はない。Appleが動かないからと入って、VLC開発陣を批判してはならない。

次のことは覚えておこう。技術的な制約(いわゆるTivo化)により、AppStoreはiPhone/iPad利用者がソフトウェアを入手できる唯一の場所となっている。そして、AppStore売上の3割はAppleが押さえてしまうのである。(詳しくは右リンク先で→ http://www.freedink.org/get#iphone )

私が保守管理しているGNU FreeDinkという無料・軽量ゲームエンジンも、同様な理由でiPhone/iPadへの移植ができない状態である。FSF(Free Software Foundation)は、iPhone/iPadのような閉鎖的なデバイスに対する抗議運動を行っている。あなたがiPhone/iPad保有しているのなら、Appleに対して抗議の意志を伝えよう。詳しくは下記リンク先で。

ということで

japan.internet.comの記事は「GPLを継承したアプリケーションをAppStoreで配布することは許されない」という事実にも触れてほしかったと思うのであります。Appleソースコードレベルで審査しているのなら、その辺りの検査くらいしろっての。お金はあるんでしょ。