ランディス事件・やっぱりクサいなぁ...

TBVが、とても良い仕事をしてくれた。USADAとランディス側とのやり取りを時系列でまとめ、USADA側の態度が変化していることを整理しているのだ。そのまとめ(でも長い)が、これ
例によって要点だけ訳すと

  • ランディスはStage-17でのテストステロンのT/E比が制限値を越えていた。
  • USADA(米国反ドーピング機構)は、UCIに対してランディスの全テスト結果を請求した。(8月7日)
    • T/E比が制限を越えていた場合、テストステロンを摂取していたかどうかを判定するために継続的な(longitudinal)データが必要。
  • UCI→USADA→ランディスという経路でデータが届いたが、それはStage-17のみで、前後の分析結果はなかった。(8月31日)
  • 継続的データが提供されない以上、T/E比測定結果をドーピングと結びつけることはできないとランディス側が反論(9月12日)
  • Stage-17以外のデータをUSADAが隠していないか、ランディス側が質問(10月9日)
  • Stage-17以外のデータもあるけど、全部受け取ったら渡すよ、とUSADA側が回答(10月13日)
  • (ちょっと略)この間、公開聴聞会に関するやり取りあり
  • Stage-17以外のデータを早くよこせよゴルァ、とランディス側が催促。(10月26日)
  • USADA側は、「データが信頼できるものなら」ランディス側に渡すと回答。(11月1日)
    • つまり、USADA側が信頼できないと判断したデータはランディス側には渡されない、ということ。
  • ランディス側は即時強烈に反論。「とっとと寄こせ」(11月1日)
  • USADA側は、「すまん。実はStage-17以外のデータは渡せない」と回答。(11月3日)

ルール上では、T/E比異常からドーピングを証明するには、その前後の継続的なデータも取得しなければならないということになっている。にも関わらず、USADA側がそのデータ開示を拒否しているのはなぜか? しかも、当初は開示する姿勢を示していたのが(しかもデータの存在を認めていたのが)、途中から開示拒否に変わっているのはなぜか?

普通に考えると、USADA側はなにか隠している、ということになる。