Cycling4Allのコメントが参考になる

UCIとASOの対立に関して、Cycling4Allがコメントを書いている。無断かついい加減な翻訳をしておく。

まずねー、「UCIとASOの対立(UCI-ASO dispute)」っていう話がとても偏っていることにがっくりしちゃうわけよ。
どこが偏っているのかってのは例えばこんな感じだ。

UCI Pro Tour評議会ってのは、UCI支持者が多数派だ。UCIが直接選んだ6名と、他組織から選ばれた少なくとも1名が共にUCIのために動いている。選手を代表する立場の評議員は選手達によって民主的に選ばれるのではなくUCI支持者が選び出す。だからここには民主的な力は働かない。UCIが全部決めちゃうわけだ。

UCI Pro Tourは、様々な困難を乗り越えて成功した」というのは無茶がある。どれくらい無茶かというと、UCIがL'Équipe紙のことを「L'Équipe: 独立とはなにか」というのと同じくらい無茶だ。Pro Tourは成功とはいえない。問題はむしろ大きくなってしまった。

最も重要で、多くのプロ選手やチーム、レースをかかえる4カ国(ベルギー、フランス、イタリアおよびスペイン)の評議会がPro Tour制度に反対している。だけど、これら4カ国の票は、自転車競技には無関係な小国と同じ重さしかもっていないんだ。これが民主主義かい?

レース運営者組合(AIOCC)は、EC欧州委員会に対してPro Tour制度に反対する決議を送付することを決めた。Pro Tour制度が独占禁止法に違反していることをEC欧州委員会で審査してもらうことに対し、12カ国の87レース運営組織が賛同している。全体の81%だ。

交渉が決裂したら...もちろん、決裂するだろうけれどさ。だってUCIの態度は常に「俺達がなんでも決める。だから他の連中はだまって聞いてろ」という感じだからね。まあ、こんな連中と交渉できる人間はほとんどいないだろうね。

だいたいだねー、UCI会長のMcQuaid氏ってのは昔の独裁者を思い出させるような言動をするんだよな。「西ヨーロッパのマフィア文化と戦う」とかいって、「アングロサクソン的なアプローチ」をとって、「我々こそが権力を保持しており、この地位は永久に維持されるであろう」なんていうあたりなんて、まさに昔の独裁者じゃん。こういう人はUCIのトップには向いてないでしょ。だから、できるだけ早く改革をしなければ!!!

とはいうものの、チームのマネージャ達はどうするかをすぐ決めなきゃならない。彼らの次の会合は3月2日だ。

その会合で話し合われるのはParis-Niceのことだけじゃない。数週間後に開催されるTirreno-AdriaticoやMilan-San Remoを主催するRCSもASOと同じ立場だ。そして、Paris-Niceが否定されるということは、「Tour de Franceもダメ」ってことにつながりかねない。

でも、すでに6つのチームがUCIの決定に反して、来月のParis-Niceに出走することを表明している。Paris-NiceがPro Tourカレンダーから消去されても、彼らは走る。その6チームとは、RabobankGerolsteiner、T-MobilおよびフランスのCofidis、Bouygues TelecomそしてFrancaise des Jeuxだ。

CofidesのマネージャEric Boyerが「選手達は権力者達の政治的闘争の人質ではない。俺達はParis-Niceを走る」と言ってるよ。

他にもフランス国内でのスポンサーが集まれば、さらにフランスから2チームが走ると思われる。同じような動きはイタリアとスペインでも起きている。

で、だね。こういう動きが拡大して、もしも「全部の」Pro TourチームがParis-Niceや他のレースに出走しちゃったらどうなる? UCIに何ができる? 全部のチームを出場停止処分にする? そんなことはできっこないって。 3大ツアー主催者のいないPro Tourなんて考えられるかい? 何も残らないじゃん!

いずれにしても、UCIはすぐにでも「ちゃんとした運営体制に」切り替えないとだめだね。今の独裁者と、その取り巻き連中である「昔の名選手達」はすぐにクビにしないと。おっと、その「昔の名選手達」はドーピング経歴もご立派であることを言い忘れてたよ!

あるいはこういうのはどうだろう? ベルギー、フランス、イタリア、スペイン、オーストリア、そしてルクセンブルグの6カ国が「反Pro Tour」をはじめちゃうんだ。それぞれが独自のレースを運営し、チームを抱えることができる。なかなか面白い考えでは?

レース: 上記6カ国で開催される11に加え、Pro Tourレースと380コンチネンタルレースのうちの214(が、この6カ国で開催されている)
チーム: Pro Tour20チーム中、上記6カ国にいる13。 プラス、27プロレース中上記6カ国で開催される15。 さらにほとんどのテレビ放映権も取れる。