ゼネコン延命策その後
- 2007年1月にこんな事を書いた。
ゼネコンと優先株
ゼネコンの場合は限られた市場に必要以上な会社(と従業員)がいるというのがその「病巣」なんだけど、その解決は淘汰しかない。そんなところに延命策を取ったのは病巣を悪化させただけかもね。
あれから2年...
- そして、その延命策はやはり病気を悪化させただけだったようだ。
- 日経ビジネス2009年3月2日号特集「建設焦土・断末魔の500万人産業」の29ページより抜粋。
高度経済成長期、大量の建設工事を効率よく施行していくためには、ゼネコンを頂点とした階層構造がうまく機能した。建設の工程を細かく分け、それぞれの専門業者が効率よく仕事をこなしていく。効率を重視すればするほど、下請け業者の分業体制は細分化されていった。
だが、現在のように施行する工事自体が減る中では、細かく分かれ過ぎた分業体制は、1つの工事に多数の業者を使わなければならず、コスト増加要因になる。かつての効率的なビジネスモデルは、現在では逆に足を引っ張る負の遺産となってしまった。
同じことは、建設業界を担う人材にも言える。分業体制が進んだ結果、現場全体を本当に理解できる人材が激減し、自分の持ち場しかわからない人間しか残らなくなった。
- SI業界と何が違うの? というくらい、そっくり。
- SI業界は好景気先行・不況遅行の傾向がある。
- つまり、SI業界での「本当の痛み」はこれからやってくる。
- 末期症状のゼネコン業界を反面教師として、自らの体質改善を目指すのであれば今年が最後の機会であろう。