野球がオリンピックから蹴られる理由

Yahoo! ＜中日・吉見＞「注射問題」規定違反には当たらず　ＮＰＢ

中日・吉見一起投手（２５）がドーピング（禁止薬物使用）規定に違反した疑いが持たれていた問題で、日本プロ野球組織（ＮＰＢ）の医事委員会は２４日、医学的に正当な治療行為であり、規定違反には当たらないと判断した。増島篤・医事委員長と下田邦夫コミッショナー事務局長が東京都内で会見し、発表した。

　吉見投手は一部のスポーツ紙で、疲労回復のため「ニンニク注射」と呼ばれる点滴を受けたと報じられていた。ニンニク注射そのものは禁止薬物ではないが、正当な医療行為以外で静脈内への薬物注入は禁じられている。ＮＰＢでは吉見投手の事情聴取を行うとともに、中日球団からカルテなど資料提出を受け、精査していた。

WADA: Intravenous Infusion(PDF)

Intravenous infusions are prohibited except in the management of surgical procedures, medical emergencies or clinical investigations.

→WADA規定を見ても、確かに正当な医療行為においては、静脈内への薬物注入は認められている。ただし...

A precise description of the specific medical indication for the IV infusion must accompany the TUE application. This should include a clear description of the substance to be infused, the rate of infusion and any other relevant clinical information authorized by the medical specialist responsible for the intervention. Where an IV infusion is deemed to be a critical life-saving intervention, or as part of essential post-operative care, a retroactive TUE should be approved with relevant clinical details.

• TUE(Therapeutic Use Exemptions)を事前に申請し、その承認を受ける必要がある。
• 命に関るような緊急時や、術後の治療で必須の場合などはTUEの事後承認も認められているが、基本は「治療前に」TUE承認が必要。
• NPBはその基本を無視している。
• WADA規定に従わない以上、野球がオリンピックから蹴られるのは当然の流れ。