ベルギー

ベルギーというと、ビールが旨くて、自転車レースが盛んで、春〜秋のロードレースが開催されている日はみんな働かずにビール飲みながらロードレースを観戦し、冬のくそ寒い中のCyclocrossでもやっぱりみんなビール飲みながら観戦しちゃう、というたぶん80%くらいしか合ってない印象しか持ってないのだけど、そのベルギー総選挙の結果は政治的には結構大きいらしい。

AFP: Belgium enters crunch talks after separatist poll shockをざっと整理。

  • ベルギーは2007年の総選挙以降、内閣は3回交代。首相は2回交代している。→日本並に不安定。
  • 今回の総選挙は、北部のオランダ語圏(フランダース)と南部のフランス語圏との対立が顕著に。
  • フランダース側を率いるのは右派のNVA。分離独立と経済上の主導権を勝ち取ろうとしている。
  • フランス語圏は経済的には困窮していて、左派社会党が支持されている。
  • 結果は、NVAの勝利。
  • 果たしてフランダースの分離独立が実現されるかは定かではない。
  • だが、北部に住むフランス語系住民に対する圧力は強まっている。自治体は、不動産業者に対してフランス語系住民を追い出すように圧力をかけている。

→多言語・多民族が緩い連合を保って一つの経済としてまとまっていたというのは、欧州連合の縮図みたいなもの。それが、豊かな北部と貧しい南部に国境も経済も分かれようとしている、というのは象徴的。もちろん、そうすんなりとは行かないだろうけど、そういう「可能性がある」ということを市場はどうみるのであろうか。記事ではベルギーの信用スプレッドが急拡大する可能性が指摘されている。

ちなみにFTのデータによれば、ベルギー10年債の対米国債スプレッドは昨日が+0.20、今朝は+0.23。