Prop 8差し止め

カリフォルニア州における同性結婚を禁じた法案(Prop 8)が可決されたのが2008年11月。そのProp 8はこの水曜日に北部カリフォルニア連邦裁判所にて差し止め判断が下された

この背景がNYTの"Conservative Jurist, With Independent Streak"という記事で解説されていて面白い。

決定を下したのは北部カリフォルニア連邦裁判所のVaughn R. Walker判事。

  • 1987年、レーガン政権で任命された。
  • 承認に2年かかり、ブッシュ父政権から就任。
  • 「黒人および女性を排除した団体」へ所属した過去や、本人自身同性愛者という噂があるなど、物議をかもしている判事である。

その判事が差し止め決定を下した根拠は:

Proposition 8 places the force of law behind stigmas against gays and lesbians.

→Prop 8という法律により、同性愛者に対する蔑視が固定化される。

同性結婚の是非ではなく、「法律が、特定の層に対する差別を生むことは許されない」という視点で判断を下しているところに注目。これによりProp 8論議の背景となっている宗教・個人嗜好はもちろん、判事自身のバイアスについても突っ込むことが難しくなっている。

本件、ほぼ確実に連邦最高裁晩所で争われることが予想される。最終的な判断が下るのは早くて二年後らしい。