教科書電子化とか寝言言ってる場合じゃないよ

御存知の通りアメリカの学校は8月下旬〜9月初旬から新年度を迎えるのが普通。今朝のCalTrainは学生数が増えた分、かなりごった返していた。もちろん、日本の満員電車に比べれば屁みたいなものだが。楽勝で座れるし。

その米国の大学における教科書の話題。Pittsburge Tribune Review紙: Students getting a break from the high prices of texts
→大学教科書のレンタルサービスを使って教科書代を安くあげる学生が増えている、というお話。

  • 米国の高等教育(大学以上)における教科書市場は年間43億ドル。この一年で12.9%の伸び
  • 一般的に大学の教科書は高い。平均すると一冊$58。でも、モノによっては$130とか$150とかするのもある。
  • いわゆるベストセラーものほど売れないのに、執筆〜編集〜内容確認に人件費がかかるため。
  • これを何冊も買わされる学生は経済的負担が重い。
  • この負担を軽減するため、以前は中古教科書の市場が確立されていた。
  • それがこの数年、レンタル教科書に置き換わりつつある。定価の半分程度で半年間借りられる、というのが相場。
  • レンタル事業を展開しているのはChegg, Follet, CollegeBookRenter, TextBookRetalsなどのオンライン系や、Barnes & Nobleの大学書店(の半分程度)。その他、NACS(National Association of College Stores)加入3000店舗の半分がレンタル事業に参加。

教科書電子化とか寝言言ってる場合じゃないよ

そもそも大学生はお金が無い。金持ちのボンボンもいるだろうけど、奨学ローン借りつつ下宿は友人と部屋を共有して、なんて苦学生は珍しくない。そういう学生に「Amazon Kindle $130に値下げしました」と言ったところでほとんど意味はない。むしろ、そのKindleやB&NのNookで「教科書はいくらになるのか?」が重大な関心なのである。

だが記事にもあるようにベストセラー的な刷数をさばける教科書はほとんど存在しない。ほとんどは年間数千冊の規模。だが出版原価は高い。したがって電子化したところでそれほどの値下げは期待できない。むしろ、一定期間だけ安く所有できる方が学生はありがたいのである。