景気刺激策は需要の前倒しにしかならない

昨年夏に実施されたCash for Clunkers。その「効果」に関する研究結果が公開されている。

NPR: Study: Cash For Clunkers Was A Wash(Cash for Clunkersは駄作だった)

  • University of ChicagoのAmir SufiとUC BerkeleyのAtif Mianによる研究。
  • Cash for Clunkerは3ヶ月で36万台の販売増加をもたらした。
  • ただし...その後7ヶ月の販売台数は、36万台の減少。
  • つまり10ヶ月で見れば、何もなかったことと同じ。
  • 要は需要の先食いにしかならなかったのだ。散々言われていたことだけどね。
  • Calculated Risk記事からのチャートを転載。販売台数はCash for Clunkersで一時的に急増したが、その後はジリ貧。今の売上台数は、1991年景気後退の頃より少ないのである。運転者人口は増加したのに、である。

  • しかも、一台あたり$4000の補助金が払われている。14億4000万ドル(1200億円)を10ヶ月かけて燃やしたようなもの。
  • 同じようなことは住宅のTax Creditでも起きているし、日本のエコポイントも似たような結果に終わるはず。