アメリカでのロードレースに参加するには

メールで質問をいただいたので、ここで回答しちゃいます。

アメリカでのロードレースに参加するは、アメリカ人である必要はない。合法的に滞在している人なら国籍に関係なく参加できる。*1

必要なもの

  • 自転車一式
    • あたりまえだけど、自転車は自分で用意する必要あり。
  • ウェア
    • 所属しているチーム以外のウェアを着ることはできない。Discoveryチームの大ファンであっても、DiscoveryチームメンバーでなければDiscoveryのジャージを着てレースに出ることはできない。
  • ヘルメット
    • USCFないしはUCI公認のヘルメットが必要。日本のJCFでもバレないけど、事故を起こしたときに保険が効かない恐れあり。
  • 最低限の英語力と度胸
    • レース会場での受付や、レース中の駆け引き、レース後の手続(勝ってしまった場合とか)など、なんだかんだいって英語は必須。足りない分は度胸でなんとかするしかない。
  • お金
    • 生活費、レース参加費、宿泊費、、、
  • 遠慮しない性格
    • これ重要。日本では「遠慮は美徳」。アメリカでは「遠慮は負け」。
  • パックスキル
    • 集団走行する際の基本ができていること。*2
  • そしてライセンス
    • これがないとレースに出ることはできない。そしてそのライセンス取得は、三種類の方法がある。

ライセンスいろいろ

ライセンスは本人特定という目的もあるけど、レースで事故が発生した時の保険という意味が大きい。*3 いずれにしても、ライセンスがなければレースに出ることはできない。

  • One Day Lisense
    • レース会場で$5支払い、一日だけのライセンスを購入する方法。基本的に誰でも買えるけど、参加できるのは一番格下のCategory 5(女性はCategory 4)に限定される。もしあなたが日本のBR-2やそれ以上で走っているような人なら、この方法はお勧めできない。単なる弱いものいじめにしかならないから。また、レースのための滞在期間が長い場合も、この方法は推奨できない。UCIライセンスか、USCFライセンスを取る方が確実に安くつく。
  • UCI Lisense
    • これは日本で取得できるはず。取得方法や価格は各地区の自転車競技連盟に聞くしかないでしょ。*4 UCIライセンスが最強なのは「どのカテゴリでも参加できちゃう」ということ。なので、自信のある選手はUCIライセンスを取得してくるのが正解。Floyd LandisChris Hornerと一緒のカテゴリに出られる...かもしれない。*5
  • USCF Lisense
    • これはアメリカでしか取得できない。といっても必要なのはライセンスの郵送先なので、知人宅などの住所がわかっている場合は、そこを使わせてもらうという手がある。利点は安い、ということ。年間で$60。One Dayライセンスで12回分。毎週末レースできる場合、6週間で元が取れる。欠点は、一番下のCategory 5(女子はCategory 4)から始める必要があること。10レース出ればアップグレードできる。また、極端に強い*6ことがわかった場合は日本の競輪における特進みたいに一気に上位カテゴリに回されることもある。

その他

  • ビザのこと
    • 自分は移民弁護士ではないので、この手の話をする資格がないです。滞在期間によってはビザが必要になるのは確か。不明な点は専門家に聞いてください。
  • 保険
    • 事故に巻きこまれないに越したことはないけど、海外旅行者用保険には入っておくのが正解。
    • レース会場までは車で移動するしかないです。なので知人の車に乗るなり、レンタカー借りるなり、とにかく車を確保すること。

NCNCA(北カリフォルニア/ネバダ地区)のレース情報

不明な点は

メール(masayang@masasushi.com)か、ここのコメントに質問を書いてください。

*1:ただし選手権がかかっているようなレースでは、勝っても無駄骨になる。

*2:日本に限らず、アジアの選手の多くはパックスキルがない、とよく批判される。You're Kamikaze! と言われたら、それは褒められているのではなく「無茶すんなよ」と抗議されているのだ。

*3:レース中の事故で負った怪我の治療をある程度カバーしてくれる。でも追加で海外旅行者保険に入っておくほうがよい。

*4:それにしてもどこのサイトも不親切なのねん

*5:あまりにも実力差が大きいことが判明したら、次回からはもっと下のカテゴリに回されるのは確実

*6:同一カテゴリで三連勝するとか、Criteriumで独走周回差をつけるとか