排出権取引を使った詐欺

大英帝国Gurdian: Copenhagen summit: Denmark rushes in laws to stop carbon trading scam

  • EUでは国境を越えた取引ではVATを課税しない。
  • オランダの業者Xがデンマークから排出権100ユーロ分を買っても、XはデンマークにVAT 25%(25ユーロ)を払う必要がないのである。
  • そしてオランダの別業者Yが、上記Xから排出権100ユーロ分を買う際に、VAT 25%が上乗せ請求される。
  • XはYから徴収した25ユーロのVATをデンマークに納税する義務がある。
  • が、その25ユーロ分を着服してドロンしちゃう犯罪が横行していた。
  • この犯罪の存在は前から知られており、フランス・英国・オランダなどは、排出権の最終購入者からVATを徴収する仕組みに切り替えていたが、デンマークだけは放置していた。
  • 今回、デンマークも同様の徴収方式に揃えた、ということらしい。
  • デンマークが受けた被害額は明らかになっていないが「数百万ユーロ」規模らしい。
  • 実際の炭酸ガス取引権はもっとでかい金額が動くので、25%という税率は犯罪者達からすれば「おいしい」餌に映ったのだろう。
  • 加えて、デンマーク排出権取引業者の登録が簡単だったらしい。悪人達は会社をでっちあげたり、倒産寸前の会社を買取ったりして、犯行の準備をしたいたと思われる。
  • 額がでかいので、多少の事前準備をしても充分モトはとれたはず。
  • ということで、デンマーク緊急対応でVAT詐取は防止できるだろうけど...

Recent figures from consultants New Energy Finance showed that the ETS suffered its first ever drop in trading volumes in the third quarter of this year because the second quarter had been hugely inflated by fraudulent trades going across France's Bluenext exchange. French VAT rules have now changed.

  • 年間900億ユーロ市場と言われていた排出権取引市場だが、今年の第3四半期になって取引が初めて落ち込んだ。
  • 実は第2四半期は、VAT詐取のための取引で排出権市場が大きく膨らんでいただけ、と記事は推定している。