ジャパンカップ・クリテリウム

大会要項→http://www.japancup.gr.jp/2010/node/271

1.55km×23周=約35.65km(パレードラン3周+レース20周)ということなので、実質31kmのレース。平均48km/hだとして40分かからずに終わるはず。平均45km/hとしても42分。

コースは行って来い。つまり周回あたり二度Uターンをすることになる。で、高速で回れるラインはそう広くないから前方が圧倒的に有利。前にいればターン手前でほとんど減速せずに回りきれる。

だが、集団中程から後ろにつけてしまうと、ターン手前でより前に出ようとする選手たちで集団が横に膨れ、最適ラインがとれなくなり減速を余儀なくされる。スムーズに回った選手たちが楽々と直線を立ち上がっていくのに対し、中盤から後方はターンを曲がり終えたら全開で(800-1000W)踏みまくる必要あり。たぶん、後ろ1/4〜1/3はこの繰り返しで体力を消耗してさようなら。そうならないように、有力選手たちは序盤から飛ばしてくるはず。

下の動画は2009年USA Criteriumシリーズ最終戦ラスベガス。最終周回に入るところ。

ゴールが近づくほど速度が上がるので、最終周回ではもはや並走は不可能なくらい厳しい速度でターンに突っ込んでくる。(最初に曲がる選手のギリな攻めに注目)

宇都宮の場合、最終周回時点で10人程度の逃げが形成されていなければ、最終ターンでリスキーな賭けをすることになるので、何がなんでも逃げ集団を形成してくる。ロードレースのゴール前トレインと異なるのは、有力な複数チームから構成される逃げ集団を作ろうとするところ。たとえばA, B, C, Dという4有力チームがいたら(A1, B1, C1, D1)という4人が逃げを試み、集団前方ではA, B, C, D各チームが微妙に蓋をする形で他チームが追走するのを防止。こうして逃げと集団がある程度間隔を開けたら、逃げ集団に二人目を送り込む戦いが始まる。

うまくA1, A2, B1, C1, D1という形になればチームAが有利。だが、A2がブリッジアップするのに他チームをぞろぞろ引き連れていってしまったら逃げ集団が潰れることになるので、またアタックやりなおし。

というのを40分以内に何度も繰り返すわけであるから、ロードレースとは質が異なる、手に汗にぎる展開が期待できるのではなかろうか。

以上、Criterium屋による観戦案内でした。