連鎖反応は起きるか?

米国住宅市場と信用市場はまだまだ混乱が続きそうだ。

WSJ: Calpers-Linked Land Partnership Gets Default Notice

  • Land Partnershipってのは...なんて訳せばいいのかね
  • Land Partnershipとは住宅建築会社が開発対象の土地を簿外で保有するための仕組→簿外保有することで、建築会社はレバレッジを効かせた開発が可能になる。ただし、土地の評価価格が一定以上下がると、レバレッジが仇となって債務超過となる。
  • LandSource Communities Development LLCという会社がNortice of Default(不渡り)を出した
  • 同社が保有する南カリフォルニアの土地に関する負債返済が滞った模様
  • 負債総額10億ドル
  • 同社の親会社はLennerという建設企業(LennerはLandSourceの負債を肩代わりする必要はないみたい)
  • そして、数百の銀行や機関投資家もLandSourceに融資。それらの中にはカリフォルニア公務員の年金ファンド(CALPER)も含まれる
  • また、Land Partnershipは建築会社の協業が前提とされる。すなわち、建築会社はLand Partnershipから(不要であっても)区画を買わされる
  • この影響で、Kimball Hill Homesという建築会社が破産保護申請(Chapter 11)へ

一匹見たら30匹いると思え

  • CALPERも出資するくらい「安全」と思われていた投資案件(年金基金はリスクの大きな案件には投資しない)
  • 似たような話は他にもあるでしょ
  • 不渡り(NOD)や破綻があれば、融資元は損失計上せざるをえない
  • そして、その額はでかい
  • 米国信用危機が最悪を脱したなどとは思わない方が良い

類似品

同市は新駅建設を前提に、03年から「栗東新都心」と名づけた土地区画整理事業に乗り出した。約50ヘクタールに企業や住宅などを呼び込む構想だった。同公社は03年度までの10年間で、うち5ヘクタールを約75億円で先行取得。しかし、新駅中止で期待された固定資産税などの市税は見込めず、地権者の移転補償費や年2億円の金利などを含めると、3月末の同事業の債務残高は114億円に膨らんだ。

  • 合掌