放物線的上昇(parabolic surge)

相場の末期は理屈では説明がつかない価格上昇が生じ、どこかの段階で持続不可能になり、価格は急落する。マークファーバーの「相場の波で儲ける方法」は、このタイミングを見るヒントを与えてくれる。

相場の波で儲ける法―大マネー・ゲーム時代の成功術

相場の波で儲ける法―大マネー・ゲーム時代の成功術

日経


自分は1990年仕事始めの日に、手持ちの投信全額を解約できた。史上最高価格をつけた翌営業日。マークファーバーの本のおかげだと思っている。[*1]

それにしても、バブル時代が懐かしい。

NASDAQ


いわゆるネットバブルとかドットコムバブル崩壊と言われている現象。その裏には、

  • アジア通貨危機とかLTCM破綻とかで発生した金融機関の経営危機に対する救済があったこと
  • その救済で発生した金余りが、放漫経営なネット企業に流れたこと

などの事実があったことに注意したい。

例えばハードベンダが通信企業に融資して自社製品を買ってもらう、という商売が繰り返されていたわけだ。この流れが途絶えると、バブルは破裂する。

そして、はじける直前に「最後のわるあがき」ともいえる急上昇場面が生じる。これは「そろそろ潮時だろう」と空売りをいれた人が、さらなる上昇で買戻しをいれるという「踏み上げ(Short Squeeze)」の極端な状態。

株だと、「相場指数は上がっているのに、値上り銘柄数より値下がり銘柄数のほうが上回っている」という状態になり、末期場面ではごく少数の銘柄しか上昇しなくなる。

金(Gold)と原油


金(Gold)と原油が乖離してきていることに注目。原油の放物線的上昇は「最後の悪あがき」になってきたのかも。でも、株と違って銘柄があるわけじゃないので、どこが最後なのかを見抜くのは難しそう。

*1:ただし、持ってた株は既に塩漬けだったため、放置。今も塩漬け(笑