新たな引き伸ばし工作? それとも本当に問題あり?

ZH: Are The 250,000 Foreclosure Sales From Q2 About To Be Reversed, As Fitch Prepares To Downgrade Foreclosure Fraud Companies

GMACやJPMorganといった大手Mortgage債権回収業者が「手続き上の問題」を理由にForeclosure処理の一時停止(モラトリアム)を始める、というお話。どちらも書類の中身を確認せずにForeclosureを進めてしまったことが判明した、ということ。本来はForeclosureを進めることができない物件に対しても差押えが行われ、第三者に転売されてしまった可能性があるので、現在しかかり中の案件を一旦止めて、書類の中身を精査する、ということだろう。

ローン借換手続き中に、突如差押えを宣告されてしまったという知人が複数いるので、この手の問題は意外と多いのかもしれない。

今回一時停止となる対象はGMACが1万件、JPMが5万件だがZHも指摘しているように、既に差押え&売却が完了した物件であっても、元の持ち主が返還を要求した場合には取引そのものが無効となる可能性もある。仮に購入者がそれまでの持ち家を販売していたり、賃貸を解約したりしていた場合にはどーなるのよ? という問題も浮上する。

なので、Foreclosure手続きには万全の確認が求められるはずなのだがこのような事故が生じているというのは不思議である。うがった見方をすれば、損失認識を遅らせるためにGMACやJPMが「より慎重に手続きを進める」という名目でForeclosure処理を先延ばししようとしているのかな、とも思えてくる。*1

*1:考えすぎだとは思うけどさ